オランゲーナのくさくさブログ2

アニメの話や声優さんの話をする予定です!

うらら迷路帖7話について

※ 原作未読でアニメ版のみ視聴した人間の感想になります。

 2月25日、Aqours1stライブを前にして、僕は新横浜プリンスペペ内の椅子で休息を取っていた。自分の隣にも二人組のオタクが座っており、何やらアニメの話をしている。別に聞きたかったわけではないが、それなりに声量も大きかったので会話が耳に入ってきた。要約すると「うらら迷路帖は、スポンサーが「ごちうさみたいなアニメを作って」と言ってお金だけ渡して作られた拘りのないアニメ」だそうだ。これに対して「はぁ、ふざけんなよ!」と腹が立ったのが、この記事を書こうと思ったきっかけです。

 うらら迷路帖は、一流のうらら(女性の占い師のこと)を目指す15歳の少女たちが、うららが集まる迷路町という町で日々精進(?)するストーリーの作品です。今回はそのうらら迷路帖の7話を中心に感想を書いていきたいと思います。

 僕はこのアニメを見始めた当初、世界観をイマイチ飲み込めずにいました。作品の主な舞台である迷路町の外の世界のことがあまり分からず、うららに占って貰おうとする人々も全然出てこないため、そもそもうららが何なのかがよく分かりませんでした(言葉の定義の話ではなく)。当然うららが何か分からないことには、うららを目指そうとしている千矢(主人公)たちの想いも掴めません。

 ですが、見ていく中でターニングポイントとなる話がありました。それが7話です。7話のBパートは、千矢と一緒に棗屋で修行するメンバーである小梅ちゃんの過去の話となっています。

 小梅ちゃんは、元々結構良い家の娘であり、そんな彼女の家にフランスからマリという少女(おそらく高校生から大学生くらいの年齢)が留学に来て、一緒に暮らすことになります。マリは自分のことを魔女だと言い、実際に小梅ちゃんに魔法を見せてあげます。小梅ちゃんは、しょっちゅう魔法でからかってくるマリと段々と仲良くなっていきます。マリは、表向きは普通の留学ということで日本に来ていますが、実は東洋の魔術を勉強するために来たのだそう。マリが凄い魔法使いだと皆に知って欲しかった小梅ちゃんは、両親にマリの魔法のことを話すも相手にしてもらえません。そこで小梅ちゃんは、鞠のように箒で飛んで見せれば両親も魔法を信じてくれるはずと思い、箒を持ち窓から飛ぼうと試みます。しかし、当然飛べるはずもなく、地面に落ちる寸前にマリに助けられます。マリは小梅ちゃんに「信頼できる人にしか魔法を見せちゃダメ」と諭します。その出来事から少しして、街で病が流行します。「その流行病の原因はフランスから来た留学生のせいでは」という噂が立ち、小梅ちゃんの両親もマリのことは一切疑ってなかったものの、マリは帰国せざるを得なくなります。マリが帰国のため家を出る時、小梅ちゃんは「マリの弟子になって着いていく」と我儘を言います。マリは「この国で一番の魔法使いになれたら弟子にしてあげる」と言い、小梅ちゃんに箒と帽子を渡し、去っていきました。    小梅ちゃんが魔女に憧れているバックボーンを知ると同時に、この世界でのうららの立ち位置を知ることができ、一気にキャラクター達との距離が近くなった気がしました。彼女たちは時々サボったり、手を抜こうとすることもありますが、彼女たちなりの強い想いを持って日々の修行に取り組んでいる。そのことが分かっただけで、小梅ちゃんのことを好きになることができます。棗屋の他のメンバーと違って、小梅ちゃんはうららに関係のある家系ではありません。迷路帖の外には、今僕らが生きているのと近い世界が存在して、その中で15歳の高校も出ていない少女が集まって働いているとなると、やはり“そういうこと”として僕は捉えてしまいます。周りからの偏見もある中「うららになりたい」という娘を一人で迷路帖へと送り出した小梅ちゃんの両親の優しさと、その決断に至るまでの苦労を思うと、本当良い両親のもとに生まれたんだなあと泣きそうになってしまいます。マリとの出来事もあって、うららの綺麗な面以外も知っている小梅ちゃんだからこそ、気概を持って迷路町へ飛び込み、仲間達との修行や遊び、たまにサボったりすること含め、起こること総てを楽しもうという想いが感じられます。

 自分自身が24歳になったのに未だに「仕事つれぇ……」とか言ってることを考えると、小梅ちゃんはまだ15歳にもかかわらず辛いことも覚悟の上で修行しているかな所のなんと強いことか。たまには自己啓発みたいな方向にもっていかずにアニメの感想を書きたかったのですが、今回もそんな感じになってしまいました。ブログやツイッターで偉そうなことを言ってるだけなのは本当にダサいので、普段はふざけつつ肝心な時格好良い人間になりたいものですね。