オランゲーナのくさくさブログ2

アニメの話や声優さんの話をする予定です!

Aqoursの目指す先をその身で体現する小宮有紗という人

 『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 2nd LoveLive! HAPPY PARTY TRAIN TOUR』名古屋公演が終わりました。自分は1日目LV、2日目現地でしたが、本当に超最高のライブでしたね。ただでさえ凄かった1stと比べても何ランクもレベルアップしていて、ただただ圧倒されるばかりでした。  その名古屋公演を見たことで予てより心の中にあったぼんやりとした考えが、具体的なものとして浮かび上がってきたので、ブログを書こうと思います。

Aqoursは「国民的アイドル」を目指している  唐突に大きい話を始める小見出しきました。胡散臭さ全開です。 ラブライブ!発の声優ユニットであるμ’sは、2013年のテレビアニメ化をきっかけに人気が爆発し、2015年末には紅白歌合戦にも出演、声優アイドル界の覇権を取ったと言っても過言ではないでしょう。オタクの中で覇権を取ってしまったラブライブというコンテンツ。世代交代しラブライブ!2代目のユニットであるAqoursが現在活動中な訳ですが、オタクの中で覇権を取ったその先はどこを目指すのかというと、もう「国民的アイドル」しかないのではないでしょうか。 実際Aqoursの活動はμ’sの時とは全然スタイルが違います。μ’sの頃はあまり舞台裏は公開してきませんでしたが(1stライブの幕間映像とNHKの特番くらいかな)、Aqoursでは1stライブでの合宿映像をはじめ沼津の夏祭りを楽しむ様子を流したり、公式ファンクラブであるAqoursCLUBでもメンバーのプライベートに近い素の表情まで公開しています。そしてグラビアが掲載されるのも声優雑誌だけには留まらず、つい先日ヤングジャンプにグラビアが掲載されました。声優オタク以外の人たちへの知名度のアップを狙ってのことでしょう。しかも脱がずに絶妙にエロさを演出しているあたり、性の安売りはしていません(国民的アイドルですから)。 そして今年開かれた沼津夏祭りでは、Aqoursは楽しむ側ではなく演者としてステージに登壇しました。実際に行った訳ではないので伝聞での話になるのですが、沼津夏祭りは主に地元の方が参加される、失礼な言い方をするならば「普通の」お祭りです。老若男女様々な年代の人が訪れるお祭りで『サンシャインぴっかぴか音頭』及びトークを披露したAqours。作品の舞台となっている沼津でのイベントという以外にも、オタク以外の層へのラブライブ!サンシャイン!!の普及といった意味合いも強かったと思います。 このようにラブライブのウン・エイは、Aqoursμ’sの時よりも一層「オタク」以外の人たちへのファン層の拡大を図っているのではないでしょうか。ライバルは他の声優アイドルコンテンツではなくμ’sであり、AKBやももクロなのです。

◇「オタク受けの良さ」の枠に収まるつもりのない小宮有紗  元々は特撮への出演で名前が売れていた小宮有紗さん。ラブライブ!サンシャイン!!への声優での出演でアニメオタクの間でも注目されることとなります。彼女はAqoursの活動を始めるのと近い時期にグラビアでの活動も始め、週刊プレイボーイ等の雑誌に掲載されました。  このように声優一本というよりはもともと女優畑の人で(本来声の演技も実写の演技も区別なく“役者”ではあるのですが)、マルチな活動をしている彼女。そのマルチさの象徴として挙げられるのは『夢二~愛のとばしり』への出演です。僕はこの映画を未視聴なのですが、バリバリに濡れ場がある作品だという触れ込みでした。オファーがあった時、小宮さんのマネージャーは断ってもいいと言ったそうですが、本人か出演を強く望んだそうです。結果として、前述でのグラビアの活動も含め、オタクだけじゃない層、エロい少年やおっさん、映画ファンにまでその存在が知られようとしています。 小宮さんはインタビューで女優、声優、グラビアと多様な仕事をすることについて「声優さんも女優さんも、舞台も、すべてがお芝居。色んなことをやったほうが、普通に女優さんをやるよりも、色んなアイデアが出てくるかもしれない」と言っています。同じくAqoursのメンバーである伊波杏樹さんもちょっとベクトルは異なりますが「生活の全てが芝居の糧となる」といった旨のことを言っていました。素人ながらに「演じる」ための引き出し(スキルの面、感情の面、両方含め)を広げるためには、一つのことに打ち込むことももちろん必要ですが、ある種の総合性も必要なのだと感じました。  声優オタクの中には、ちょっと性行為絡みのことがあるとすぐ発狂する処女厨の者も多いのですが、小宮さんはそんな層に遠慮することなく、濡れ場や成人しでのグラビアも込みでグイグイ自分の活動のフィールドを広げていきます。オタクという狭い界隈でのオナペットで終わるつもりなど毛頭なく、肩書ではなく「小宮有紗」という人間を精一杯表現していくのでしょう。

◇オタクという狭い世界で人気になってもしょうがない  言ってしまえばオタクというのは良くも悪くも変な趣向の持ち主であり、そこにターゲットを定めてしまうと、オタクでない人から見たらどんどん奇妙なものになってしまいます。過去何人ものオタク向け声優アイドルがメジャーへと進出しようとしながらも失敗してきました。そんな中、水樹奈々さん(アイドルではないが)やμ’s紅白歌合戦に出場したりと、徐々にメジャーでも浮いた感じが無く活動できるようになってきました。満を持して投入されたメジャーへと進出すべき声優ユニットこそがAqoursであり、そのメンバーも小宮有紗さんを中心に今までのオタク向け商売の例に囚われず、どんどん幅広い活動を志向しているのです。

◇最後に 結局名古屋公演全く関係ない内容になってしまいましたね……